中小企業診断士はビジネスパーソンからの人気が非常に高い資格です。
しかし弁護士や公認会計士にくらべて知名度はそれほど高くなく、具体的な仕事内容や試験内容などを知らないかたも多いのではないでしょうか。
そこで今回は、中小企業診断士について仕事内容や試験の難易度・勉強法はもちろん、合格後のキャリアや気になる年収まで徹底解説します!
中小企業診断士の仕事内容について
中小企業診断士の主な仕事内容は中小企業の経営に関するコンサルティング業務です。
日本の全企業の99.7%を中小企業が占めているのですが、その中小企業の経営に関する相談や依頼に応じ、経営内容の診断から改善、問題点や課題点の分析から解決までをサポートします。
法律で決められた独占業務はありませんが、経営コンサルタントの中で唯一の国家資格であるため、その信頼性は非常に高いです。
また、コンサルティング業務以外にも講演活動や執筆活動など、他者に役立つ情報を発信する活動を行っている方も多いです。
中小企業診断士になるには?合格率や試験内容は?
試験制度
中小企業診断士の試験は1次試験と2次試験(筆記・口述)にわかれています。
1次試験の合格者のみ2次試験を受けることが可能です。
合格率
中小企業診断士の合格率は全体で4%前後です。
試験別にみると1次試験が20%、2次試験(筆記)が20%です。
また2次筆記試験合格者のみが受けることができる、口述試験の合格率は99%以上であり、基本的には全員が合格します。
試験内容
1次試験の試験内容
- 経済学・経済政策
- 財務・会計
- 企業経営理論
- 運営管理
- 経営法務
- 経営情報システム
- 中小企業経営・中小企業政策
2次試験の試験内容
- 事例Ⅰ 組織・人事に関する事例
- 事例Ⅱ マーケティング・流通に関する事例
- 事例Ⅲ 生産・技術に関する事例
- 事例Ⅳ 財務・会計に関する事例
2次口述試験
- 個人面接(筆記試験の事例をもとに)
以上、大まかな試験内容について紹介しました。
中小企業診断士の需要や将来性について
2017年、士業のAIによる代替可能性を示した表が日経新聞に掲載されたのですが、公認会計や税理士が90%前後の確率で代替されると示しされていたにも関わらず、中小企業診断士の代替可能性は0,2%と限りなく0%に近い値でした。
この数字が現実になるかどうかはわかりませんが、中小企業診断士の代替可能性が低いのは明らかだといえます。
それは、中小企業診断士の業務が多岐にわたるうえ機械的ではなく、良好な対人間関係のうえでなりたつからです。
よって中小企業診断士の将来性は明るく、これからも需要は拡大していくでしょう。
-中小企業診断士として登録するための3つのルート
中小企業診断士試験に合格し、診断士として登録するためのルートは1つだけではありません。
以下3つ紹介します。
- 1次試験合格→2次試験合格(筆記・口述)→15日間以上の実務補修の受講
- 1次試験合格→2次試験合格(筆記・口述)→15日間以上の診断実務従事
- 1次試験合格→中小企業診断士養成課程の受講
このように中小企業診断士にとして登録するためのルートは3つあります。
特に3つ目、2次試験に合格しなくても中小企業診断士に登録できるということについては驚いたのではないでしょうか。
-中小企業診断士の更新について
中小企業診断士の登録は、登録した日から5年で期限がきれます。
そのため5年に1回更新が必要です。
更新するためには専門知識要件と実務要件、二つの要件を満たす必要があります。
専門知識要件
専門知識要件を満たすには、「理論政策更新研修の修了」または「論文審査合格」の
いずれかを5回行う必要があるのですが、一般的には前者の理論政策更新研修を5回修了します。
・実務要件
実務要件を満たすには、「診断業務等への従事」または「実務講習の受講」のいずれかを30日分以上行う必要があります。
また実務補修の受講には中小診断協会への入会が必須であり、その年会費なども考えると、中小企業診断士として維持更新するためには年間80,000円前後かかります。
中小企業診断士の通信講座の選び方
中小企業診断士の試験は7科目からなる1次試験と、2次筆記試験を突破しなくてはならず、各試験において合格基準もあります。
また合格するための平均学習時間は1,000時間以上と学習量は膨大であり、試験全体の合格率も4%前後と決して簡単な試験ではありません。
効率よく学習し中小企業診断士試験の短期間または一発合格を目指すなら、通信講座を受講することをおすすめします。
通信講座であれば、通学にくらべて比較的低価格で受講で、時間に縛られることもありません。
以下では、通信講座を選ぶ際のポイントを3つ紹介します。
このポイントを理解したうえで、最後にあるおすすめの通信講座5選を比較し、自分にあった講座を見つけましょう!
テキスト
中小企業診断士通信講座を選ぶ際の判断基準として一つは教材をあげることができます。
テキストのわかりやすさや学習量、講義動画の質、そしてスマホ学習の充実度など、様々な観点から教材を比較することで、あなた自身に合った通信講座を選ぶことができます。
費用
中小企業診断士通信講座を選ぶ際の判断基準として2つ目は費用をあげました。
中小企業診断士通信講座の相場と比較するだけでなく、教育訓練給付金制度の対象講座かどうかや割引制度・お祝い金制度の有無、全額返金制度があるかなども、含めたうえで検討しましょう。
学習サポ―ト
中小企業診断士通信講座を選ぶ際の判断基準として3つ目は学習サポートをあげました。
質問サービスや学習管理機能の有無は、受講生のモチベーションにもつながりますし、筆記試験がある中小企業診断士試験においては添削指導サービスがあるかどうかも重要なポイントです。
以下の記事でより詳しく書く通信講座について解説していますので、ぜひ参考にしてください!